公開日 2017年05月30日

太宰治文学サロン 企画展示

最晩年作「犯人」と「如是我聞」

2017年 6月6日(火)〜10月9日(月・祝) 10:00〜17:30
会場:太宰治文学サロン
休館日

月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、休日を除く翌日・翌々日が休館)

入館料入館無料
主催:公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団

電話:0422-26-9150(太宰治文学サロン)

 

画像提供:(公財)日本近代文学館
「芥川龍之介の苦悩が、まるで わからぬ事である」と敬愛する芥川について触れている。
画像提供:(公財)日本近代文学館

戦後、三鷹に戻った太宰は「斜陽」を発表し、「斜陽族」という流行語が生まれるほどの社会現象を巻き起こします。無頼派という異名の元に時代の最先端に押し出された太宰は、多忙を極めながら数々の作品を残します。その中に、昭和23年1月に発表された「犯人」という作品があります。「犯人」は、三鷹駅近くの仕事部屋で書かれ、井の頭公園や三鷹が舞台となっています。

 

「犯人」と同時期に発表されたある座談会の批評によって、太宰は、芥川賞事件以来となる文芸誌上での論争を巻き起こします。太宰は、「如是我聞」連載で文壇の大家たちに反駁し、死後に至ってもさまざまな物議を醸す問題作となりました。当初、「如是我聞」は新潮社編集者の野平健一による口述筆記とされていましたが、その後、年月を経て美知子夫人が明らかにした草稿によって予め構想がなされていたことがわかりました。

 

本展では、「斜陽」、「犯人」をはじめとする晩年の作品の原稿(複製)や初版本などとともに、「如是我聞」草稿(複写)(日本近代文学館蔵)を展示します。心身ともに追い詰められた太宰が命を削りながら訴えたこととは…。ご期待ください。

【MITAKA ARTS NEWS】

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