公開日 2018年12月22日
関東の野村家、関西の茂山家の共演で、
その至芸を、お楽しみいただく東西狂言の会。
春爛漫の一日、狂言の醍醐味を、ごゆっくりご堪能ください。
三鷹市公会堂 光のホール
チケット | 【完売御礼】本公演は終了しました。 【全席指定】会員3,600円/一般4,000円/高校生以下2,000円 |
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出演 | 出演 貰 聟:茂山千作 ほか 魚 説 法:野村万作 ほか 止動方角:野村萬斎 ほか 解 説:深田博治 |
チラシPDF | |
託児サービス | あり *未就学児は入場できません。 |
主催:公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団
電話:0422-47-5122(三鷹市芸術文化センターチケットカウンター)
同一のお客様が4枚までのご購入は可能ですが、5枚以上は購入できませんのでご了承ください。
撮影:桂秀也
『貰聟』(もらいむこ)
酒を飲んで帰宅した夫が、酔った勢いで妻を追い出してしまう。泣く泣く実家に戻った妻は、たびたびの夫の酒乱に呆れ果て、帰宅を促す父親の説得にも一向に応じない。翌朝、酔いが覚め後悔した夫は、舅を訪ね、妻を返してほしいと頼むのだが…
現代でもよくいる酔っ払い、酒癖の悪い仕様のない男を取り巻くお話ですが、三者三様の人間味溢れる登場人物の姿に、変わらぬ人の営みが感じられる狂言です。
撮影:政川慎治
『魚説法』(うおせっぽう)
堂を建立した施主が、堂供養を頼もうと寺を訪ねる。しかし住持が留守のため、留守番の新発意(しんぼち・出家して間もない修行中の僧)が説法を頼まれる。お布施欲しさに引き受けた新発意だが、実は一度も説法をしたことがない。子供の頃浜辺に住んでいた新発意は、知っている魚の名前を連ねてごまかすことにする。いよいよ説法が始まるが…。
みごとに魚の名が織り込まれた説法が聞きどころです。洒落の効いた言葉遊びが楽しい狂言です。
『止動方角』(しどうほうがく)
太郎冠者は茶くらべで見栄を張りたい主人に命じられ、伯父に茶と太刀と馬を借りに行く。ところが借りる馬には癖があり、後ろで咳をすると暴れだすという。無いよりはマシと連れて帰るが、太郎冠者を待ちかねた主人は、労をねぎらうどころかいきなり遅いと叱りつける。腹を立てた太郎冠者は、さっそく主人を乗せた馬の後ろで咳をして…。
一頭の馬をめぐって、太郎冠者と主人が繰り広げる大活劇。中世のたくましい人間模様がつぶさに伝わってきます。
出演者紹介
1931年生。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)、文化功労者。祖父故初世野村萬斎及び父故六世万蔵に師事。「万作の会」主宰。軽妙洒脱で緻密な表現の中に深い情感を湛える品格のある芸は、狂言の一つの頂点を感じさせる。芸術祭大賞、紀伊國屋演劇賞、日本芸術院賞、紫綬褒章、坪内逍遙大賞、朝日賞など多くの受賞歴を持つ。
1966年生。野村万作の長男。祖父故六世野村万蔵及び父に師事。重要無形文化財総合指定者。「狂言ござる乃座」主宰。国内外での狂言・能公演に参加する一方、現代劇や映画、テレビに主演するなど幅広く活躍。芸術祭新人賞・優秀賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞等受賞。世田谷パブリックシアター芸術監督。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開会式・閉会式のチーフ・エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター就任。
1945年生。故四世茂山千作の長男。父故四世千作及び祖父故三世千作に師事。1976年狂言の活性化と勉強のために弟眞吾(現七五三)、従兄弟あきらと「花形狂言会」を発足、共に主宰する。古典狂言のほか「木竜うるし」「狐と宇宙人」などの数々の新作狂言にも挑戦してきた。ダイナミックでユーモラス、且つ繊細という深みのある芸には定評がある。
1972年生。五世茂山千作の長男。父および、祖父故四世千作、曽祖父故三世千作に師事。過去には「花形狂言会」「狂言小劇場」「TOPPA!」「心味の会」などを主催し、狂言のみならず能楽のファン開拓にも力を注ぐ。現在は「茂山狂言会」「HANAGATA」弟茂との兄弟会「傅之会」落語家桂よね吉との二人会「笑えない会」を主催し、幅広い年代層へ狂言の魅力を伝える。
1979年生まれ。二世茂山七五三の次男。父および、祖父故四世千作、曽祖父故三世千作に師事。現在、主宰公演「HANAGATA」の他にも日本舞踊、尾上流家元三代目尾上菊之丞との「逸青会」なども主宰している。その他NHK連続テレビ小説「京、ふたり」「オードリー」「ごちそうさん」他、舞台にも数々出演。