公開日 2020年03月27日
【振替公演】本公演は、4月11日(土)に開催を予定していた公演の振替開催となります。
【お知らせ】本公演は、新型コロナウイルスの影響を鑑み、客席内のソーシャルディスタンスを確保するため、12時開演と15時開演の2回公演にて実施することとなりました。
なお、チケットをお持ちのお客様には、後日、往復葉書にてご連絡を差し上げますので、鑑賞希望回をご記入の上、ご返信ください。
*本公演において、チケットの再発売はございません。
関東の野村家、関西の茂山家の共演で、その至芸を、お楽しみいただく東西狂言の会。
春爛漫の一日、狂言の醍醐味を、ご堪能ください。
- *出演を予定しておりました丸石やすしは、
松本薫に変更となりました。ご了承ください。
三鷹市公会堂 光のホール
チケット | *本公演は、終了しました。 【全席指定】会員3,600円 / 一般4,000円 / 高校生以下2,000円(公演当日学生証拝見) |
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出演 | 野村万作、野村萬斎、茂山あきら、茂山千之丞 ほか 【番組】薩摩守[さつまのかみ] 成上り[なりあがり] (休憩) 千切木[ちぎりき] *演目が「寝音曲」から「成上り」に変更となりました。何とぞご了承ください。 |
チラシPDF | |
託児サービス | あり *未就学児は入場できません。 |
主催:公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団
電話:0422-47-5122(三鷹市芸術文化センターチケットカウンター)
同一のお客様が4枚までのご購入は可能ですが、5枚以上は購入できませんのでご了承ください。
『薩摩守』 *写真と当日の配役は異なります。
薩摩守[さつまのかみ]
天王寺へ参詣途中の坊主。無一文で飲んだ茶の代金すら払えない。この先の神崎の渡しで必ず船賃をとられると聞くと、あきらめて帰ろうとする始末だが、気の毒に思った茶屋の亭主は、渡し守は秀句(しゃれ)好きなので、船賃代わりにただ乗りできる秀句を教える。坊主は嬉々として渡しへ向かい舟に乗るのだが…。
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貧乏坊主のただ乗りは成功するのでしょうか?言葉遊びとともに、棹一本で舟の上を表現するなど、狂言独特の演技の技法をお楽しみください。
『成上り』 撮影:政川慎治
成上り[なりあがり]
鞍馬寺に参籠する主人の供をした太郎冠者は、主人の太刀を預かったままうとうとと眠ってしまう。そこへすっぱ(泥棒)が現れ、太刀を青竹にすりかえ逃げてしまう。翌朝目を覚まして仰天した太郎冠者は、「成上り」の話をしてごまかそうとするが、結局主人に叱られる。参詣人の中に犯人を見つけた二人は、太刀を取り返そうととびかかるが…。
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「成上り」とは、低い地位からの立身出世を意味する、中世下剋上の代名詞的な言葉ですが、どこかとぼけた太郎冠者の挙げる例は奇想天外なものばかり。太郎冠者と主人による大捕り物にもご注目ください。
『千切木』 撮影:政川慎治
千切木[ちぎりき]
連歌の会の頭(当屋)になった男が、太郎冠者に会の仲間を呼びに行かせる。皆が集まって歌を考えていると、仲間はずれにされた太郎がやってくる。自分を呼ばなかったことに腹を立てた太郎は、当屋の家の掛け軸や花に難癖をつけこきおろす。怒った人々は、太郎を打ちのめし放り出してしまう。事件を聞きつけた太郎の妻は、しぶる太郎にむりやり棒を持たせ、仕返しに行くよう叱咤激励するのだが…。
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題名の千切木は、時機に遅れて役に立たないという意味の「諍い果てての千切木」という諺からとられた言葉です。弱虫の割には強がる夫と、気は強いが夫思いの妻のやりとりの妙をお楽しみください。
【各座席からの舞台の見え方】ブラウザ環境によって上記の座席表からご覧になれない方や、スマートフォンの方は、こちらのページからご確認ください。
出演者紹介
1931年生。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)、文化功労者。祖父故初世野村萬斎及び父故六世万蔵に師事。「万作の会」主宰。軽妙洒脱で緻密な表現の中に深い情感を湛える品格のある芸は、狂言の一つの頂点を感じさせる。芸術祭大賞、紀伊國屋演劇賞、日本芸術院賞、紫綬褒章、坪内逍遙大賞、朝日賞など多くの受賞歴を持つ。
1966年生。野村万作の長男。祖父故六世野村万蔵及び父に師事。重要無形文化財総合指定者。「狂言ござる乃座」主宰。国内外での狂言・能公演に参加する一方、現代劇や映画、テレビに主演するなど幅広く活躍。芸術祭新人賞・優秀賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞等受賞。世田谷パブリックシアター芸術監督。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開会式・閉会式のチーフ・エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター就任。
1952年生。二世茂山千之丞の長男。3歳の時「以呂波」のシテにて初舞台。古典狂言のみならず、新作狂言にも数多く取り組んできた。父・千之丞の影響を受け、テレビ・ラジオ・新劇などに参加する。また演出家としてもオペラからファッションショーまで広く手がけ、「舞台マルチ人間」を目指し活動している 。
1983年生。茂山あきらの長男。3歳の時父あきらの主宰する「NOHO(能法)劇団」の「魔法使いの弟子」にて初舞台。同年「以呂波」にて初シテを勤める。2013年より作・演出を手がける新作“純狂言”集「マリコウジ」、コント公演「ヒャクマンベン」を始動し活動中。英語が堪能なバイリンガル狂言師。2018年12月三世茂山千之丞を襲名。