インタビュー ポール・メイエ/エマニュエル・パユ(レ・ヴァン・フランセ)

公開日 2018年03月16日

インタビュー ポール・メイエ/エマニュエル・パユ

4月の公演に先立ち、レ・ヴァン・フランセのメンバーであるポール・メイエさん(クラリネット)、エマニュエル・パユさん(フルート)のお二人が、プログラムについてのコメントを寄せてくださいました。

 

レ・ヴァン・フランセのプログラムは、こうして作られる!

-2018年4月の演奏曲目について-

パユ クルークハルトの木管五重奏曲はドイツ・ロマン派の名作で、何年か前に集まって譜読みをしながらレパートリーの話し合いをしていた時、演奏してみて、全員たちまちこの作品が気に入りました。聴衆の皆様も、私たち同様、この作品を楽しんでいただけると確信しております。この作品を冒頭に、ドヴォルザークのピアノ五重奏の編曲を最後に入れているのは、これらの作品が、様式や作曲された年代において素晴らしく共鳴し合っていると感じたからです。

メイエ ドヴォルザークの六重奏曲は、この夏(2017年夏)南仏サロン・ド・プロヴァンスで私たちが主宰している音楽祭で取り上げました。そして直ぐに今回のツアーのプログラムに入れよう、と決めたのです。木管楽器でこの作品を演奏することはもちろんチャレンジですが、偉大な音楽です!

パユ 音楽の歴史を通じ、音楽家は常に気に入った作品を自身の楽器で演奏するため編曲してきました。例えば、レ・ヴァン・フランセがレパートリーに取り入れているベートーヴェンの「ドン・ジョヴァンニ」の“お手をどうぞ”による変奏曲、ラヴェルの「クープランの墓」、ヴェルディの四重奏曲などは原曲が他の楽器のために書かれた作品で、私たちが演奏しているのは編曲版ということになります。ドヴォルザークのピアノ五重奏曲を自分たちのレパートリーに取り入れるのは、この作品に心躍ったからで、編曲版も聴いてみて、自然で美しく、作曲家が音楽的に意図したものを保ち表現していると感じました。

パユ 自分のソロ活動でも、エリック・ル・サージュとヴァイオリン、ヴィオラやチェロのために作曲された数多くのソナタを演奏しています。例えばバッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ウェーバー、シューマン、メンデルスゾーン、ブラームス、フランク、フォーレ、ラヴェルなどです。

パユ また、室内楽ではモーツァルトのフルート四重奏曲だけでなく、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲「アメリカ」をプログラムに取り入れることがありますが、この作品では第1ヴァイオリンをフルートで演奏しています。私たちが主宰している南仏サロン・ド・プロヴァンスでの室内楽音楽祭だけでなく、他の音楽祭でもレ・ヴァン・フランセは木管楽器のために書かれた作品だけでなく、数多くの編曲作品を演奏しています。例えば、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ドビュッシー、ラヴェル、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、ニーノ・ロータ、マーラーなどの管弦楽作品の編曲です。

パユ 私たちは自分たちの音楽性に合った好きな作品であれば、柔軟にそして積極的にどんどん取り入れています。過去数十年に書かれた数多くの作品を取り上げてきた結果、木管楽器とピアノのために書かれた作品だけでなく、今では室内楽の記念碑的傑作の何曲かを木管楽器の色彩感豊かな音色を用いて演奏しています。

パユ ドヴォルザークのピアノ五重奏を木管五重奏とピアノの六重奏で演奏することについて、ポールは“チャレンジ”とコメントしていますが、何が一体チャレンジなのか?多分皆さん疑問に思われると思います。原曲はピアノと弦楽四重奏のために書かれた作品で、弦楽四重奏は弦楽器の同じヴァイオリン属のサイズが異なる楽器(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)で演奏されます。私たちは木管楽器といっても5つの異なった楽器で演奏することになるため、弦楽四重奏のようにぴったりと調和させるのは容易ではありません。しかしその反面、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲はとても交響楽的な力強い色合いを得ることになり、私たちはこの編曲版はすばらしく聴こえるに違いない!と確信しています。

 

協力:株式会社ジャパン・アーツ

レ・ヴァン・フランセ 公演ページ