公開日 2024年09月07日

劇団普通『病室』
2024年 12月6日(金)~15日(日) 全12公演
上演時間:約2時間15分 *途中休憩なし
三鷹市芸術文化センター 星のホール
チケット
チケット発売中    

WEB予約

【全席自由】(日時指定・整理番号付き)
【会員】 前売3,000円・当日3,300円 
【一般】 前売3,500円・当日3,800円
【U-22】 前売・当日とも2,500円(当日身分証拝見)
【高校生以下】 前売・当日とも1,000円(当日学生証拝見)
★早期夜公演割引は、すべて300円引き *未就学児は入場できません。
*「U-22」および「高校生以下」は、いずれも公演日時点


劇団普通『病室』ts
★…早期夜公演割引 【託】…託児サービス
★●…アフタートークあり(各回、劇団普通主宰・石黒麻衣とのトーク)
12月  7日(土) 18:30の回  ゲスト 玉田真也(玉田企画主宰)
12月11日(水) 14:00の回  ゲスト 本谷有希子(劇作家・小説家)
12月12日(木) 14:00の回  キャスト登壇
12月15日(日) 14:00の回  ゲスト 廣木隆一(映画監督)
出演作・演出 石黒麻衣
出演 用松 亮、渡辺裕也、浅井浩介、武谷公雄、重岡 漠(青年団)
     上田 遥、松本みゆき(マチルダアパルトマン)、青柳美希、石黒麻衣
チラシPDF劇団普通『病室』[PDF:261KB]
託児サービスあり  *12/7(土) 14:00の回のみ

主催:公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団

電話:0422-47-5122(三鷹市芸術文化センターチケットカウンター)

あらすじ

劇団普通『病室』 2021年7月 / 三鷹市芸術文化センター 星のホール / 撮影:福島健太
劇団普通『病室』 2021年7月
三鷹市芸術文化センター 星のホール 撮影:福島健太

ある地方の病院。入院棟は静まり返っているが、ある一室からはいつも話し声が聞こえてくる。そこは大部屋で、4人の患者が入院していた。
見舞いに来た母娘に同室の患者が話しかけたことをきっかけに、入院患者たちと家族、そして病院関係者の抱える不安、希望、現実、そして過去が浮き彫りになっていく。
病室での日々の生活や人間関係、そして人生を全編茨城弁で紡いだ家族の肖像。待望の再々演。

その部屋には、喋れるものが集まっている。

 

公演に寄せて、作・演出の石黒麻衣さんからのメッセージ

作・演出:石黒麻衣 撮影:福島健太
撮影:福島健太

2019年の初演から、2021年の再演を経て、再び星のホールで『病室』を上演できることを大変嬉しく思っております。『病室』は劇団普通が近年上演しております全編茨城弁芝居のきっかけとなった作品で、言葉では言い尽くせない特別な思い入れのある作品です。

まるで仲の良かった時も悪かった時も人生を共にした友人のような家族のような存在で、大切に思うと同時に思い出すと胸の苦しくなるような思いがすることもあります。初演は5年前ですが、構想はそれより遥か昔、私が役者を始めたばかりの頃からあり、長い付き合いなのです。その『病室』とまた正面から向かい合う時が来ました。ですがまだ今は、心静かに隣に並んで座って顔も見ずにお互い話をしているような状態です。12月の上演の時、皆様に『病室』と私がどう向き合ってきたかを、是非ご覧いただけますと幸いです。

 
【劇団プロフィール】
劇団普通『病室』 2021年7月 / 三鷹市芸術文化センター 星のホール / 撮影:福島健太
劇団普通『病室』 2021年7月
三鷹市芸術文化センター 星のホール 撮影:福島健太

石黒麻衣(劇作家・演出家・俳優)主宰の団体。2013年旗揚げ。
家族やきょうだい、友人のような身近な人々の日常を独自の緊張感とリアリティを追求した会話で描く。近年は、出身地の茨城弁による全編方言芝居を主に上演している。2020年9月には、豊岡演劇祭2020フリンジに参加。2021年には、MITAKA “Next”Selection 22ndに選出。2022年には、ユーロスペース主催のテアトロコントに出演。佐藤佐吉賞2022にて『秘密』が 最優秀脚本賞を受賞。

HP: http://gekidan-futsu.com
X(旧Twitter): @gekidan_futsu

 
 
出演者の皆さんから、本公演に寄せての、コメントが届きました。

用松 亮 Ryo Mochimatsu

用松 亮 Ryo Mochimatsu

先日、父親が心臓の病気になり検査入院し、そのまま手術をしました。自分も43歳になり高血圧、痛風、高血糖と成人病予備軍になってしまいました。生きていくのは大変ですが、健康でいられるのはもっと大変です。いつまでも元気でいられるとは思ってませんが、もう少し、穏やかに過ごせますように。入院生活はすぐそこに迫っているかも。病気と向き合いながら楽しく過ごす『病室』をお楽しみください。

 
渡辺裕也 Hironari Watanabe

渡辺裕也 Hironari Watanabe

この『病室』という作品に出演させていただくのも3度目となります。ありがたいことです。3年振りの再々演となるので、久しぶりに地元に帰省するかのような、茨城が地元であるかのような、再々入院するかのような、そんな不思議な感覚です。

石黒さんの作る稽古場の空気が好きだという役者さんは多いと聞きます。僕も同じく。今回もしっかり、じっくり、コトコトと稽古するのでしょう。茨城弁溢れる稽古場でじっくりコトコト煮込まれて茨城が染みた頃本番です。楽しみです。

 

浅井浩介 Kosuke Asai

浅井浩介 Kosuke Asai

初めて劇団普通に出演したのが、三鷹市芸術文化センターで昨年上演された『風景』という作品でした。普通という劇団名とは裏腹に、異常なほど緻密なやり取りで描かれる作品に、今までのやり方とは違うとても新しい感覚で舞台に立ったのをよく覚えています。茨城弁という普段自分が使っているのとは違う言葉で演じることも、結果として言葉の言い方に頼らずに、どうその場にいるのかを深く追求できる特別な経験でした。初演、再演は客席で拝見した『病室』の再々演、この場にいられるのを光栄に思います。気持ちも新しく、挑戦したいと思います。

 

武谷公雄 Kimio Taketani

武谷公雄 Kimio Taketani

今回、初めて三鷹市芸術文化センターさんに立たせていただきます。初めての劇団普通さん。初めての共演者の方々。まだ稽古も始まっておらず、わからないことだらけで何を書いたら良いかわかりませんが、僕の一番古い、三鷹市芸術文化センターさんの思い出は、学生時代に開演10分くらい前に三鷹駅に着き、劇場まで全速力で走ったことです。あまりにキツすぎて何の芝居だったかも思い出せません。それからは開演前に三鷹の街を楽しめるくらい余裕を持って観劇しています。みなさんの懐の深さに甘え、甘えたまま、そのまま千穐楽までいきたいと思います。

 
上田 遥 Haruka Ueda

上田 遥 Haruka Ueda

わたしは麻衣さん*という人が好きなのです。まだ数回しか会っていませんが。
劇団普通は、まさに麻衣さんがつくった舞台だなあと思いました。
一見普通にみえる、なにもないようなその空間と会話にひそむおもしろ、底の知れなさ。
たのしみです。

*劇団主宰の石黒麻衣さん

 
重岡 漠 Hiroshi Shigeoka

重岡 漠 Hiroshi Shigeoka

劇団普通の前回公演『水彩画』を観劇した際、現実の人の会話を覗き見ている感覚になり、罪悪感が湧きました。演劇だと分かっていても最後までその感覚を拭えず、気持ち悪さと面白さが入り混じった良い観劇体験となりました。ぜひ今公演でも、観てくださる方に罪悪感を植え付けられたらと思います。また、劇団普通の公演を初めて観劇したのがこちらの三鷹市芸術文化センターで2021年に上演された『病室』でした。そして今回その『病室』に出演できるということで、ご縁を感じざるを得ません。

 


松本みゆき Miyuki Matsumoto

松本みゆき Miyuki Matsumoto

『病室』初演の稽古時は笑いの絶えない日々でしたが、これがお客様にどのように伝わるんだろうとドキドキしながら過ごしていました。それが今、再々演に至るまで多くの方に魅力を感じていただいていることを大変嬉しく思います。石黒さんと初めて出会ったのは、どこかの飲みの場であった気がしますが、彼女の中で静々と燃え盛る創作エネルギーは少し怖さを感じるほどであったことを覚えています。また『病室』の一員となり、彼女の想いの深淵に迫れることが楽しみでなりません! 再々演での変化、もしくは不変なるものを是非目撃しに来てください。

 



青柳美希 Miki Aoyagi

青柳美希 Miki Aoyagi

初演の『病室』チケット半券を今でも持っています。そして星のホールは数々の名作を観て感動した思い出の場所でもあります。大切にしたいものは歳と共に移り変わってしまうけど、それでもしがみつくように握りしめて歩きたい。そうやって自分の中に残る確かなものが、私を元気づけてくれました。石黒さんの作品は、部屋の隅に落ちる陽だまりのような、大きな時間のなかでは見逃してしまうけど確かにあるものをいつも掬い上げてくれる。自分の孤独を見ていてくれる人がいるのかも。そのことに気づいたとき、共鳴するように魂が震えるのを覚えました。皆様から愛されてきた星のホールで『病室』に参加できることは身に余るほどの光栄です!

 

 

アフタートーク【ゲスト プロフィール】

玉田真也

玉田 真也 玉田企画主宰

1986年、⽯川県出⾝。⽟⽥企画主宰・作・演出。⾃⾝の劇団「⽟⽥企画」のすべての作品で作・演出を担当。2020年、テレビドラマ『JOKER×FACE』(フジテレビ)の脚本で第8回市川森⼀脚本賞受賞。⽟⽥企画の舞台原作の映画『あの⽇々の話』を初監督し、第31回東京国際映画祭⽇本映画スプラッシュ部⾨にて正式出品。代表作に、【ドラマ】フジテレビ『JOKER×FACE』脚本、NHK『伝説のお⺟さん』脚本、テレビ東京『40万キロかなたの恋』脚本、WOWOW『⽵内涼真の撮休』脚本、テレビ東京『アノニマス 警視庁指殺⼈対策室』脚本、Huluオリジナル『THE LIMIT』脚本、WOWOW『⻘野くんに触りたいから死にたい』脚本、⽇本テレビ『厨房のありす』脚本 【映画】『僕の好きな⼥の⼦』監督・脚本(原作︓⼜吉直樹)、『そばかす』監督、【舞台(外部演出)】「天才バカボンのパパなのだ」演出など。

 
本谷有希子

本谷 有希子 劇作家・小説家

2000年「劇団、本谷有希子」を旗揚げし、主宰として作・演出を手がける。主な戯曲に『遭難、』(鶴屋南北戯曲賞)、『幸せ最高ありがとうマジで!』(岸田國士戯曲賞)などがある。主な小説に『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、『生きてるだけで、愛』、『ぬるい毒』(野間文芸新人賞)、『嵐のピクニック』(大江健三郎賞)、『自分を好きになる方法』(三島由紀夫賞)、『異類婚姻譚』(芥川龍之介賞)、『静かに、ねぇ、静かに』など。近年、著作が海外でもさかんに翻訳され、『異類婚姻譚』『嵐のピクニック』を始め、様々な言語で出版されている。

 
廣木隆一

廣木 隆一 映画監督

1954年、福島県出身。1982年映画監督デビュー。93年『魔王街・サディスティックシティ』で、ゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭グランプリを受賞。翌94年、米サンダンス・インスティテュートに留学し、帰国後に発表した『800 TWO LAP RUNNERS』で文化庁最優秀映画賞を受賞。2003年『ヴァイブレータ』が香港国際映画祭、ナント三大大陸映画祭をはじめ、40以上の国際映画祭で上映され数々の賞を受賞。国際的に高い評価を得た。『ナミヤ雑貨店の奇蹟』では、日本アカデミー優秀監督賞を受賞。ある映画評論家からは「日本で最も魅力的な映画人の一人」と評されるなど、現在、日本を代表する映画監督の一人である。 最新作は2022年公開の「月の満ち欠け」。

 

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