大切な人との食事の時間は、かけがえのない至福のひととき。
そして、食べる人のことを思い浮かべながら料理を作る時間もまた、喜びを感じる瞬間です。

今回の映画特集では、料理が人と人とを結んでいく、
心温まる作品の数々を上映いたします。

『今日も嫌がらせ弁当』（2019年/106分/カラー/DCP/ショウゲート）

「生意気でも、反抗期でも、あなたが娘でよかった。」
何を言っても無視する娘の態度に、仕返しの意味を込めて母が作り始めた
「嫌がらせ弁当」は、いつしか、母から娘への大切なメッセージへと変わっていく。
ユニークな弁当に心癒され、親子の想いに胸が熱くなる、ハートフルコメディ。

上下共に ©2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

夫を交通事故で亡くしたシングルマザーのかおり（篠原涼子）は、自然があふれる八丈島で、次女の双葉（芳根京子）と二人暮らし。高校生になって反抗期真っ盛りの双葉は、かおりとは目も合わせず、話かけられても返事すらしない。そんな生意気な娘の態度にカチンときたかおりは、双葉が嫌がる「キャラクター弁当」を作って仕返しを試みる。仕事で夜遅く帰った日も、二日酔いの日も、毎日休まず「嫌がらせ弁当」を作り続け、娘もまた「ウザい」と反抗しながらも、母からのメッセージを受け取るように一口も残さず毎日食べ続ける。そして、ついに高校卒業の日を迎え…。

ブログが評判を呼び、書籍化もされて人気を集めた同名エッセイを映画化。母が3年間作り続けたユニークな「嫌がらせ弁当」を通して、娘への愛情あふれるメッセージが、テンポ良くコミカルに描かれ、観終わった後に元気の出る作品です。