公開日 2017年12月23日

東西狂言の会

関東の野村家、関西の茂山家の共演で、
その至芸を、お楽しみいただく東西狂言の会。
立夏の風が清々しき頃、
狂言の醍醐味を、ご堪能ください。

東西狂言の会
2018年5月3日(木・祝) 14:30開演
三鷹市公会堂 光のホール
チケット
[完売御礼] *本公演は終了しました。    
【全席指定】会員3,600円 一般4,000円 高校生以下2,000円
出演無布施経:野村 萬斎 ほか
磁石:茂山 あきら ほか
文荷:野村 万作 ほか

解説:高野 和憲

番組表

チラシPDFflyer[PDF:1.23MB]
託児サービス申込終了  *未就学児は入場できません。

主催:公益財団法人三鷹市スポーツと文化財団

電話:0422-47-5122(三鷹市芸術文化センターチケットカウンター)

無布施経無布施経[ふせないきょう]
毎月きまってある檀家へ祈祷にやってくる僧。無事に勤めをすませ施主に別れを告げるが、今日に限っていつももらうはずのお布施が出てこない。毎月こうなっては大変と、僧は再三戻っては、雑談や説法にこと寄せてそれとなく催促するのだが、施主は一向に気づく様子がない。僧は最後に苦肉の策を思いつき…。

人間なら誰でも持つ心のゆれが、シテの独演によってユーモラスに、一抹の哀愁をもって描かれるところに、現代性が感じられます。施主とのやり取りに思わず微苦笑が浮かぶ佳作です。

 

磁石[じしゃく]
磁石
*写真の演者は茂山千作師です
遠江(とおとうみ)の国の田舎者が上京する途中、近江の国の大津松本の市を見物していると、すっぱ(いたずら者)が言葉巧みに近づいてきて、田舎者を定宿に連れ込む。
実はこの宿の主人は人買いで、すっぱから田舎者を買う約束をする。この話を盗み聞きした田舎者は、先回りして金を受け取り逃げ去る。あわてて追いかけたすっぱが太刀を抜いて振り上げると、田舎者は機転を利かせて、自分は磁石の精だと名乗り、大口を開けて太刀を飲み込もうとする。驚いたすっぱは…。

中世の時代のバイタリティを感じさせる、いかにも狂言らしい荒唐無稽なお話です。

 

文荷[ふみにない]
文荷太郎冠者と次郎冠者は、主人から恋文を届けるよう命じられる。文を持ちたくない二人は、道々文を押し付け合うが、やむなく竹竿に結んで二人で担ぐことにする。なぜか文が重く感じられるので、能「恋重荷」の一節を思い出し、謡いながら運んでいく。手紙の中身が気になって仕方がない二人は、とうとう文を開いて読んでしまうのだが…。

能「恋重荷」のパロディになっている作品です。登場人物のやり取りの面白さに加え、謡曲を取り込んだ興趣あふれる内容になっています。

 

公会堂座席表(柱なし)

出演者紹介

 

野村万作野村万作
1931年生。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)、文化功労者。祖父故初世野村萬斎及び父故六世万蔵に師事。「万作の会」主宰。軽妙洒脱で緻密な表現の中に深い情感を湛える品格のある芸は、狂言の一つの頂点を感じさせる。芸術祭大賞、紀伊國屋演劇賞、日本芸術院賞、紫綬褒章、坪内逍遙大賞、朝日賞など多くの受賞歴を持つ。

 

野村萬斎野村萬斎
1966年生。野村万作の長男。祖父故六世野村万蔵及び父に師事。重要無形文化財総合指定者。「狂言ござる乃座」主宰。国内外での狂言・能公演に参加する一方、現代劇や映画、テレビに主演するなど幅広く活躍。芸術祭新人賞・優秀賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞等受賞。世田谷パブリックシアター芸術監督。

 

茂山あきら茂山あきら
1952年生。故茂山千之丞の長男。祖父故三世茂山千作および父に師事。三歳で初舞台。76年、花形狂言会を発足。従兄弟の千五郎、七五三と主宰する。古典狂言のみならず、新作狂言や千年振りの復曲「袈裟求」など演じ、狂言の大衆化に力を注ぐ。現在は千五郎・七五三と共に、桂米朝一門を巻込み『お米とお豆腐』を立ち上げ、新たな試みに挑戦中。
 

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