宇佐美圭司 USAMI Keiji, 1940−2012
- 《還元》
1963年 カンヴァス・油彩 92×125cm
- 《レイチェル》
1965年 カンヴァス・油彩 185×135cm
大阪府生まれ。1958年府立天王寺高校卒業。
翌年上京し制作活動にはいる。1963年南画廊で初めての個展。翌年から、均質化されつつあった画面に人体の部分が現れ始める。この頃の作品が《レイチェル》である。
また1965年には4つの人型を黒人暴動の写真から抽出し、以後現在に至るまでその"人型"を独自の展開のもとに画布に描き続ける。1983年美術文化振興協会賞、1989年日本芸術大賞受賞。1992年セゾン美術館等で回顧展開催。
2001年9月三鷹市美術ギャラリーにて「宇佐美圭司・絵画宇宙」展(福井県立美術館、和歌山県立近代美術館と共同主催)開催。
2007年池田20世紀美術館、2012年大岡信ことば館にて個展。
2012年10月没。
2013年セゾン現代美術館にて回顧展。
2016年和歌山県立近代美術館にて「宇佐美圭司回顧展 絵画のロゴス」開催。
2021年東京大学駒場博物館「宇佐美圭司 よみがえる画家」開催。
「私たちが指向する場とは現実の世界にはない。それは観念の中に構築され、一枚の紙片、一枚の布の上に定着されたモデルに他ならない」という作家の言葉にその姿勢がうかがわれる。