朴 葵姫 インタビュー

公開日 2019年01月18日

朴 葵姫インタビュー

このたびは、風のホールへの2度目のご出演、ありがとうございます。朴さんが初めて登場されたのは、アルハンブラ国際ギター・コンクール第1位および聴衆賞受賞の翌年、2013年3月でした。この6年でご自身の演奏や音楽への向き合い方などに変化はありましたか?

 2013年頃はすでに自分が弾く音楽への確信が少しずつ芽生えてきている頃だったので、そこまで大きく変わったということはないと思いますが、年を経る毎に今もその確信度合いは現在進行形で強くなっていると思います。

 コンクールへよく参加していた時期は、審査員の好みは何か? 聴衆のその場の雰囲気の求める音楽は何か? を気にしていました。今は自分ができる音楽、表現をそのまま発信する、それが相手の好みではなくても、どうしたら聴き手を納得させることができるだろうかということにフォーカスしています。

 結果、どのお客さんも自分で心をこめて本気で向き合った演奏の時は必ず受け入れてくれるのをステージ上で感じます。さまざまなアピール方法がありますが、自分が一番好きなのはステージで演奏すること。お客さんの反応が拍手、笑顔、雰囲気で直に伝わってくるコンサートが好きです。

今回のプログラムの聴きどころについて、お聞かせください。

 今回はスペイン作品が多いですが、同じスペインの曲でも全部違う面、カラーを見せられる曲を選んでいます。いつも一番に考えているのは、時代と曲調の違い、アカデミックな曲と、皆さんに愛されている名曲のバランスを考えてのプログラミングを心がけています。そして今回初披露する大好きな作品、グラナドスの「詩的ワルツ集」は長年温めてきた曲。この作品をこの素晴らしいホールで演奏できることを楽しみにしています。

最後にお客様へのメッセージをお願いします。

 風のホールは響きがきれいで、すごく鮮明に記憶に残っているホールです。多くのお客さんが来てくださったことを覚えています。自分自身もまたこのホールで演奏することをすごく楽しみにしています。皆さんがよくご存じの名曲から、普段あまり聴かない作品まで色々と準備をしているので、ぜひお越しください。

(2018年12月メールにてインタビュー)
 
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